ES(社員満足度)向上による
若手人材確保・定着事業助成金
食事と健康に注視し、
若手人材の定着を実現
三明化成株式会社
- 事業概要
- 化学工業薬品の販売
- 従業員数
- 65名程度
- 所在地
-
東京本社
東京都品川区西五反田1丁目21番7号
※会社情報は取材時点の情報です。
東京都品川区に本社を置き、メッキに使用する化学薬品や金属の表面処理に使う設備機器の販売を行う1948年設立の三明化成株式会社。 総従業員数は65名で、国内に8拠点、海外にも3拠点を展開しています。
導入の背景:人材確保と定着に関する課題
以前より新規採用に難しさを感じており、新卒採用だけではなく通年採用へ変更しましたが、なかなか採用増にはつながらず、また採用後の若手社員の定着も課題となっていました。
そこで、福利厚生をさらに充実させることとなり、具体的な支援策を検討していたところ、奨学金を企業と東京都とで代理返還するという(公財)東京しごと財団の「奨学金返還支援事業」が目に留まりました。
残念ながら「奨学金返還支援事業」は要件に合わず実施に至りませんでしたが、この検討をきっかけに、同財団の「ES(社員満足度)向上による若手人材確保・定着事業助成金」を知ることになりました。
本助成金では、「住宅の借上げ」「食事等の提供」「健康増進サービスの提供」の中から2つ以上の取組を選択することになっていますが、社員の健康を重視し、「食事等の提供」と「健康増進サービスの提供」を選択しました。
申請の経過:窓口や専門家による支援
同社にとって、助成金の申請は初めてでした。
ウェブサイトから応募した後、東京しごと財団担当者のサポートを受けながら、書類作成や資料の準備を進めました。申請の過程では都度支援を受けながら進めることができ、比較的スムーズに手続きを行うことができました。
また、支援決定後には専門家の訪問を3回受け、実際の職場を確認した上でアドバイスを受けました。具体的な提案を受けたことで、当初考えていた取組以外にも検討の範囲が広がり、取組内容を作成する際の参考となりました。
具体的な取組:設置型社食サービスと健康器具の導入
食事等の提供(設置型社食サービスの導入)
「食事等の提供」の取組として、設置型社食サービスを導入しました。
会社の近くには飲食店は多いですが、お昼時間は混雑する、外食はお金がかかるといった理由で、カップ麺で済ませるなど偏った食事をしている社員が見受けられました。
そこで、和食を中心にパンなども用意されており、性別や年代に関係なく飽きずに利用できそうなメニューを展開しているサービスを選びました。
購入はアプリ等で精算しますが、物価高の影響もあるなか、社員には安心して食事をして欲しいという思いから、代金の一部を会社が負担しています。
昼食以外にも朝食や夜食として利用するなど、幅広い年齢層で職種関係なく多くの社員に利用されています。
「これまでカップ麺で済ませていた社員がご飯とおかずを組み合わせて食べるようになった」「外食の多かった社員が社内で同僚と食事をとる機会が増えた」といった声があり、食習慣の変化や社員同士のコミュニケーションの活性化にもつながっています。
健康増進サービスの提供(健康器具の導入)
「健康増進サービスの提供」として、1年目は体重計と血圧計、ランニングマシンを購入しました。体重計や血圧計は継続的に利用されていますが、ランニングマシンについては周囲の目が気になる、運動靴の準備が必要といったことから、利用者が少ない状況になっています。
2年目は、マッサージチェアを購入。こちらは短時間で利用できることもあり、継続的に利用されています。
これらの利用状況から、運動よりも疲労回復やリフレッシュといったニーズが高いことが分かりました。また、設備を導入する場合には、設置場所や利用方法など、利用しやすい環境を整えることも重要であることに気づきました。
導入の効果:若手人材の定着状況と採用時の活用
助成金を利用した1年目に若手を2名採用し、定着率も上がってきています。
また、求人票にも福利厚生のメニューとして取組内容を記載し、採用面接の際には設置型社食や健康器具を実際に見てもらうことにより、福利厚生が充実していることを具体的に紹介しています。
今後の展開:利用状況を踏まえた福利厚生の検討
本助成金は、継続して最大3年間利用できます。
3年目の「食事等の取組」は、引き続き設置型社食サービスを活用し、「健康増進サービス」では、疲れにくく腰痛予防になる椅子の導入を検討しています。
これまでの取組では、設置型社食サービスやマッサージチェアのように利用が進んだ取組がある一方で、ランニングマシンのように利用が限定的となっている設備もあります。
福利厚生を導入する際には、社員のニーズを把握するとともに、導入後の利用状況を確認し、必要に応じて運用を見直す必要があります。
助成金の活用がきっかけで、福利厚生が社員のモチベーションアップになり得るという確信が得られました。今後も社員の反応や利用状況を踏まえながら、社員の健康や働きやすさに目を向けて職場環境を整えていく予定です。